久しぶりのモータースポーツ関連になりますが、今年はとうとうF1の無料放送も無くなってしまいましたし、国内イベントも中々スケジュールが合わず参加出来ずにいました。WECカテゴリーも存在自体は知っていてニュースでは見ていましたが、これまで中々見る機会がなかったのです。
そんなところ今年からBSでダイジェスト番組が始まり、LMP1のクルマが走るところを見ることが出来るようになりました。空力デザインも凝ってますし何よりハイパワーエンジン+ハイブリットシステムとクルマ自体も相当コストがかかっており、レーシングカーとしては一番らしくてカッコイイ!と思います。操るドライバーはどの陣営も一流が揃っていますし。
トヨタのTSシリーズも今年のマシンはTS050というモデルナンバーを与えられ、一見してもかなりの意気込みが感じられます。情報リソースを読むと昨年の惨敗を繰り返さないよう、翌年投入予定の技術を全て投入しルマンに照準を合わせて開発したとの事で…実際のWEC第1,2戦ではトラブルもありましたが、速さに関しては昨年モデルとは桁違いの能力を持っているのは間違いなさそうです。
そしていよいよWECでも最重要となるルマン24hレースが近づいてきました。最近はトヨタ系のレースイベントだともれなくメガウェブでパブリックビューイングをやっているので、開催されるなら是非見に行きたい!と思っていました。ぬるいファンなので開始時間に合わせてのんびり会場着でしたが、思ったより人が来ていたかも(100人ちょっとぐらい?)
今年の「敗者のままでいいのか」という宣伝コピーが今までにない内容で「これまでとは違う」とひしひし感じます。こういう挑戦的なメッセージを出してくるのは大抵ホンダ系という印象があって、トヨタは優等生的なポジションだと思っていたのですが、こういうのはとてもイイですね。熱い想いが伝わってきます。
ブースの一角がイベントスペースになっており、席を確保してから少しあちこちをうろうろしているとわりと早くイベントが始まりました。基本的にはCSの中継を流すだけですが、番組開始前にゲストによるトークがあります。
ニュル参戦で有名な木下選手と、モータージャーナリストの今井さんの組み合わせ。木下選手は相変わらずオシャレですね。総合優勝予想でトヨタのイベントなのに「予選が速かったからポルシェ」とか発言してしまうのも彼らしいです(w ただ「速さがあるという事は他のマシンより確実なアドバンテージを備えているので、その分を燃費やタイヤなどに振り分ける事が出来る。だから結局のところ一番有利」という説明は、さすがレーシングドライバーらしい冷静な見方だなーと思いました。
今井さんはドライバー関連を中心に取材されているようで、特に可夢偉選手と仲が良いらしくコメントへの解説が細やかでとても興味深かったです。確かに彼は一見チャラいけどマスコミへの発言はいつもすごく考えて喋っているなーと感じていたので。
会場はお菓子食べ放題なケータリングサービスがありましたので、レース開始前に少し貰ってきて食べながらスタートを待ちます。こういうホスピタリティはなんかイイですね。
そんな中いよいよレースが始まりましたが、残念ながらレインコンディションでのSC周回が続きます。イベントの終わりが刻々と近づいてきており「これはこのまま帰るしかないかな?」とも思いましたが、ぎりぎりのタイミングでSCが解除されてようやくレース再開。レーシングスピードで走るシーンは正味10分程度しか見れませんでしたが、早くも6号車がトップに浮上してきて一番盛り上がったところでイベント終了となりました。
レース結果はあちこちで報道されているので今更かと思いますが、中盤からはトヨタ5号車とポルシェ2号車がピット戦略でトップが入れ替わる秒差の争いが続き、トヨタ5号車が少しずつリードを確保しながら終盤を迎え、ほぼセーフティマージンを確保して後は走り切るだけ!となった最後の一周、トヨタ5号車にトラブルが発生しポルシェ2号車の優勝という結果に終わりました。
途中まではネットでライブタイミングを追いかけていたので「これだけ順調なら今年は勝てるだろう…」と思っていただけに、この結果を知ったときにはちょっと言葉が出ませんでした。レース観戦暦はそれなりに長いつもりですが、こんなに衝撃を受けたのは久しぶりかもしれません。勝利を目指していたドライバーとチーム、そして応援していたファンの事を考えると今でもどう捉えればいいのかよく分からないのですが、レース終了後すぐに発表された豊田社長のコメントがとても素晴らしくて救われました。
今年のルマン24hは残念な結末となってしまいましたが、TS050の速さは本物なので今後のWECラウンドでのレース展開も期待できそうです。予定が合えば日本戦(富士SW)も久しぶりに行きたいですね。やっぱり実車が走行しているところを見てみたい!レーシングカーのスピード感とかはテレビでは全然伝わらないですし。何より耐久レースは走行時間が長いのでのんびり見れて、自転車で行けばコースのあちこち移動して観戦できるのが楽しい。真面目に検討しよう…
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